天神学園高等部の奇怪な面々28

ただの魚ならば、水中にいても捕まえられるに違いない。

修行で鋭敏な反射神経を養ってきた龍太郎ならそれが可能。

しかし、魚尾が廊下の中に『潜って』しまったのでは…。

歯噛みしていると。

「丹下君」

バルナが彼に声をかける。

「魚尾君の『位置』を特定できれば、何とかなりますか?」

スゥッと。

バルナの足元から複数の影が伸びる。