天神学園高等部の奇怪な面々28

「くそっ!」

バンバンと、悔しげに床を叩く龍太郎。

それをからかうように。

「無駄だよー」

龍太郎の背後で、また魚尾が飛び跳ねた。

「自在に『泳げる』のは俺だけさぁ、君らはただの人間なんだから…俺のいる場所に手を突っ込む事すらできないよぉ」

「てめっ!」

咄嗟に振り返って魚尾を捕らえようとする龍太郎。

しかし、それよりも早く魚尾はまた潜ってしまう。