天神学園高等部の奇怪な面々28

やはりエンリィ、期待を裏切らない役立たずぶり。

改めて本命、バルナの影に頼ってみよう。

…校内の方々に影を放ち、魚尾を探索するバルナ。

「校舎2階の廊下にいますね…反応が薄いのは、『潜って』いるからでしょうか」

「そうとわかりゃあ!」

単細胞スペシャルバカ、龍太郎が教室を駆け出す!

「あ、ちょっと!」

「龍太郎君、どうやって魚尾君を捕まえるか考えてるのかい?」

虹華と和音が言う。

場所が分かったとしても、廊下や床といった『水面』に潜っているのだ。

普通の人間では手出しできない。

が、そんな事には聞く耳持たず。

龍太郎は教室を出て行ってしまった。