天神学園高等部の奇怪な面々28

「それにしても参ったぜ…魚尾、お前すげぇもん持ってんだ…ん?」

言いかけた龍太郎がキョトンとする。

虹華、エンリィ、こはくらも教室を見回す。

「…これはやられたみたいだね…」

爽やかに笑う和音。

「脱走ですかっ?」

真面目なバルナが、キィーッ!と声を上げた。

先程の騒動の間に、魚尾はまんまと補習の教室から逃げ出していたのだ。