天神学園高等部の奇怪な面々28

「こんな教室に篭もってるなんて勿体無いなぁ…」

ポケットから飴玉を取り出し、口の中に放り込もうとして。

「!」

その飴を横取りする者一人。

「へへっ、いいもん食ってんじゃねぇか、俺にもくれよ」

課題の合間に魚尾のそばにやって来た龍太郎だった。

指先で飴をつまみ、珍しげに眺める。

「変わった飴だな…何味なんだ?こりゃあ…」

「あ、龍太郎、駄目だよー、その飴は…」

魚尾の忠告も無視して、龍太郎は飴を口に投げ込む。