「魚尾さん」

こはくが声をかける。

「手がお留守になってますよ?早くプリントをやらないと」

「んー…」

それはそうなのだが。

どうにも魚尾は集中力がないらしい。

和音の美味い弁当も食べて、腹も満たした事だし、正直そろそろ眠くなってきた。

「あのさぁ、こはく先生」

へにゃへにゃ笑いながら、こはくに切り出す魚尾。

「俺、もう帰っていい?」