放課後
真奈美は俺を連れて自分の家に帰ると
着替えを済ませ、荷物を持って出てきた。
そして
2人で俺の家に向かった。
「夜ごはんはパスタにしてね。」
「分かった。」
家に帰ると
もう6時を過ぎていた。
夜ごはんは7時に食べる事にして
真奈美はお風呂に入り
俺はパスタを作った。
「好きにしていいって、そういう事だよな・・・。」
俺の両親は
今は遠くに出張に出掛けているから
帰ってくる事はまずない。
それは
真奈美もよく知っている。
「はぁ~、やべぇ。なんだよコレ。」
心臓が脈を打つ音が
自分の耳にしっかりと届く。
俺、緊張しすぎ?
そして
ちょうどパスタが出来上がった時
真奈美が風呂から出た。
「ん~♪いい臭い!本当に料理上手いのね。」
「ありがとう。」
「この前作ってくれたオムライス、また作ってね♥」
「分かった。また、今度な?」
「うん♪」
今日の真奈美は
やけに優しい。
いつも俺のまえでは
不機嫌な顔とか
怒った顔とか
ダルそうな顔とかしかしない。
だけど
今日は笑顔だ・・・。
思わず
その美しい笑顔に見とれる。
「何?」
「あ、いや、綺麗だなって思って・・・。」
「急にどうしたのよ。それより、早く食べましょ!」
「あぁ・・・。」
急にじゃないよ。
本当はいつも思ってるよ。
ただ、言わないだけで。

