浮気彼女×一途彼氏






「もう行く。ごめん。」

「あ・・・っ!やだ・・・、やだよ、ねぇ!」

俺は
一度も後ろを振り向かずに
真奈美の家を後にした。





次の日
学校に行くと、真奈美は来ていなかった。

そして・・・
「なぁ、翔太と美和、別れたらしいぜ。」

俺が席に着くなり
正哉が言った。

「え?」

「なんか、翔太が浮気して、美和がそれ知ってふったらしい。翔太が浮気なんて、信じられねぇ。」

「そうか・・・。」

俺は
それしか言えなかった。

美和、頑張ったんだな。
自分でちゃんと
結論出して・・・。

「あれ?噂をすれば、美和じゃん。」

正哉がドアの方を見ながら
俺に耳打ちしてきた。

「あ・・・」

美和は
俺を見て手招きした。

「翔太と別れたんだって?」

「うん。」

「そうか。」

「真奈美とは、どうしたの?」

「それが・・・」

俺は
美和に昨日の事を全て話した。
美和は
俺の話を聞いて
すごく驚いてたけど
すぐに納得したように頷いた。

「思うんだけど、真奈美は強がってたんじゃないかなぁ?」

「え?」

「ああ見えて、真奈美、付き合うの初めてだったの。知ってた?」

「あ・・・」

全然知らなかった。
真奈美は
どうやって恋愛したらいいのか
分からなかったのかもしれない。