【悠真side】 「見て、悠真君だよっ!」 「もういつ見ても超超超かっこいぃ!」 教室や廊下、いたる所からそんな女たちの声が耳に届く。センコーに電話で退学にするぞとこっぴどく説教され、仕方なく2週間ぶりに学校に来た俺、 速瀬悠真(はやせゆうま)。 「ねぇねぇ悠真くん、また校外で問題起こしたんだってぇ?」 金パで香水の匂いがキツすぎる女が、甘ったるい言葉遣いで俺にすがりついて来た。知り合いでもねぇのに、慣れ慣れしさに腹が立つ。