「伊藤とうまくいってる?」 僕はほおづえをつき、相沢の顔をのぞきこむ。 「そりゃね、しあわせだよ」 彼女は猫みたいな目をほそめる。 「そう、よかった」 「でも谷崎とこうして話してるのも私けっこう楽しいんだ」 僕を見つめながら、相沢はそう言って笑った。 反則だよ、相沢。 その台詞にその笑顔は反則だ。