キライだけどダイスキ






食堂から戻ると、金髪で長身の男が南の前に立って何か話していた。

「真鍋おはよー。」

「おー美都、鈴木、はよーっす!

課題見せてもらおうと思ってたのにどこ行ってたんだよー。」


「あんたまたやってないの?
まったく…」


「サンキュー、鈴木!
マッハで写すわ!」


「はぁ、まったく…」


大学生になってから課題をまともにやってきた試しがない男、
真鍋薫、19歳。
いつもどこかで騒いでるお調子者なのに、なぜか周りからの信頼が厚いやつ。
まあクラスに1人はいるムードメーカーだ。


「あー!そういえばあれって今週の日曜日じゃね?」


突然立ち上がって、とても嬉しそうな顔で私たちをみる真鍋。


「あれってなによ?」

「主語を言え、主語を。」


鈴木と南の声が重なった。


「あー!わかった!河童公園の花火大会!」


「それだ!さすが美都!」