「あ、そうだった。
あたしほんとに美都に聞きたいことがあったのよ。
ちょっと外行かない?」
鈴木が外に誘って来るとき。
それはすなわち、周りに聞かれてはまずい話。
絶対あのことについてだ…
これは行きたくないぞ。
「いやー、
私レポート書かないといけないし…」
「レポートなんかよりよっぽど大事なことなのよ。
とにかくこい。」
「……はい。」
鈴木にこいって言われたら行かないわけにはいかない。
鈴木に連れて来られたのは、いつも私達がたむろしている食堂。
聞かれる内容が分かってる時ってドキドキするなー。
それが思い出したくない内容ならなおさらだよ。
「美都、昨日の電話で言っていたことってほんとなの?
ほんとにあんた達別れたの?」
「…あは、ほんとだよ。
別れちゃったー!
てかね、フラれたの!
理由も教えてくれないまま、別れてほしいって。」