「あと10分かぁ…、じゃ、早くいかないと。」
夏樹は、2人の腕を引っ張って外へでた。
「ふぅ~、ついたついた。まったく~、えーっと、…2人ぃ、走ればか!!もぉ、俺かなり疲れたんだか────おっと。」
翼は、夏樹を壁に押し付け両手で逃げ道を無くした。
「あんたいったいなんなんだょ。」
翼の声は地につくくらい低かった。
その声に、少したじろいでしまう。
けど、夏樹は状況がわかっていないのか、さっきの笑顔を作ったまま翼をみている。
「だからいったじゃん?夏樹だって。」
「んなこときいてねぇんだょっ!!!」
「…じゃぁ、いったい俺に何を聞きたい?俺はなんて答えればいい?」
「─っ!?」
さっきまで攻めていた翼が逆に言葉で攻められている。
攻めているのにあの笑顔は崩さない夏樹。
…夏樹さんはいったいどんなひとなのかな。


