「音…ききたくないのね?」



「その声…」



「その願い…叶えてあげるわ。」



「えっ…」




グジャッ!!!!




あたしの耳に何かが刺さった。



「あっぁぁぁぁぁぁっ!!!!」



「片方きこえなくなったでしょ?」



「あ…ぁぁぁぁ…」



「じゃぁ、雪ちゃんのお願い、かなえて上げる。」




グジャッ──



長い棒はあたしの鼓膜をやぶって、片方の耳からでてきた。




「上出来ね。雪ちゃんの願い、かなえたょ。どんな気持ち?嬉しい?嬉しいといいなぁ♪」



あたしの目の前で楽しそうに口を動かす。



「あ、雪ちゃんにはきこえてないんだった…ふふふっ♪次は誰の願いをかなえようかな♪♪」