「…せいら?」



雪がその名前に反応した。



「なんで?…せいらは学校きてなかったじゃん。」



「たしかに、朝はいなかったよな。」



「い…家に、来たってこと?…て、ことは、パパやママにも、被害がでるかもしれない…?」




「…かもしれないな。」





雪はなにをおもったのか、声を上げてなきはじめた。



─ガンガンガンッ!!!!



ビクッ!!!


「あ…あいつが…きたのか?」



「たすけて!!!!あけてっ!!!あけてよぉぅ!!!」



俺は、アイツじゃないことがわかりドアの鍵をあけた。



「はやくしろ!!!」




屋上に駆け込んできたのは、Sクラスの真田 優子だった。



「ありがとう、和哉。」




「ほかには?」



優子は静かに首を振った。