ジェリロリックはなぜそんなに生きたいと思う?
たくさんの人を無差別に殺し 人間から酷く軽蔑されたはずなのに どうして生きることにすがり付く?
そこまで思考が回ったときだった。
「ぎゃーーーーー!!!」
残酷な悲鳴が城中に響き渡った。
それは 1人のものではなくたくさんであることがわかった。
俺は勇敢なヒーローだったわけではないが じいさんの影響か 何かかっこいい事ができる気がして部屋を飛び出した。
俺の部屋はじいさんのいる王室フロアの1つ下の階。
声は明らかに遠くから聞こえた。
がそれは確実に城の中から響いたものだった。
きっとじいさんも声を聞いたはずだが できたらゆっくり休んでほしかった。
俺がじいさんの代わりにかっこよく解決させてやるんだよ。
俺は何の迷いもなく階段をかけ下りた。
息なんか切れない。
だってもう死んでいるから。
一階まで一気に降りると そこにはたくさんの番人がうろうろとさ迷っていた。

