あのこになりたい

私は夏休みだというのに、ちっとも外に出ないで色白のまま夏休みの終わりを迎えていた。


毎日、部屋に閉じこもってただ机の前に座っていた。


でも勉強なんて全然はかどらないし、うわの空で1日を過ごしていた。


頑張ってこれなら…

もう頑張るのバカバカしい…



「あーあ…」


一人呟いて窓の外を見ていた。



ガチャッ



「ノックぐらいして…」


「今度は妹がひきこもりか!?」


シュン…!



たまに兄の部屋に遊びに来てるのは知っていたけど。

勝手に入ってくるとは思っていなかった。



「咲…それはひどいだろ…」


シュンは私の姿を見て言った。



私は中学のジャージにタンクトップで髪はボサボサだった。



「だ…だって。勝手に入って来るから…」


私はベッドの上のタオルケットをかぶって身を隠した。