あのこになりたい

「いいって言ってるじゃん」


私は先々歩いて行った。



角を曲がった瞬間私は立ち止まった。



「…綾」


綾と幸輔が立っていた。



二人は振り向いた。



私は体が固まってしまって動けない。



「咲!どうしたの?」


綾が近づいてきた。



「あ…いや…」


綾の視線が私の後ろに移った。



「この人が前言ってた…?」


綾は明るい笑顔で、


「こんにちは!」


とシュンに挨拶した。



「かっこいいねー!背高い!!なんか美男美女だね」

綾の言葉に、


「そんなわけないじゃん!!」


私は必要以上にきつい口調で返した。



「うちらが並んでてもコッペパンみたいだよね〜」


幸輔に言うと、


「綾里だけな」


と幸輔が言った。



綾里…って呼んだ。



何…?


何なの?


意味わかんない。