あのこになりたい

「重っ…」


シュンの胸に顔を埋める形で着地した。



「もう!シュンが悪いんだよ!!」


私は顔が熱くなっていた。


起き上がろうとすると、シュンに腕を掴まれた。



心臓が飛び出た…


ぐらいの衝撃が走った。



「さっきの話…絶対秘密だからな」


シュンが低い声で言った。


「わ、わかってるって…」

私はシュンの手を振りほどいて起き上がった。



若菜さんのこと…そんなに好きか。



時計を見ると6時前だった。



「もう帰らなきゃ」


私が言うと、


「送るよ」


シュンが起き上がった。



「いいよ、近いし」


私は玄関に向かって歩いた。


シュンが追ってきた。



「ここでいい…」


私は外に出た。



なんかモヤモヤする…


変なの。



「咲…」


シュンが追って来た。