あのこになりたい

綾の部屋に入って出されたジュースを飲みながらすごい焦りを感じていた。


「この前、幸輔が来た時お母さんが幸輔のことすごい気に入っちゃって。ご飯食べて帰ったら…?とかかなり強引に誘ったもんだから。幸輔も断り切れなくて」

「食べて帰ったの!?」


私の声が大きくて綾は少し驚いていた。



「ごめん…咲にも電話したんだけど。出なかったから」


綾は慌てて言った。



そういえば最近綾からの電話にあまり出てなかった。

「そっか…ごめん」


私は、綾に謝った。



「ううん…」


綾に気付かれた…?


気まずい雰囲気に耐えられず、私は帰ることにした。


「じゃあ…部活頑張ってね」


私はそう言って玄関を出た。



「あれ…岡田?」


振り向くと幸輔がいた。



「幸輔…どうして?」


幸輔は噂通りしっかり日焼けしていた。