あのこになりたい

本当に友達…?


彼女だったりして。


「何…?」


シュンが私の顔を覗き込んだので、私は慌てて顔を上げた。


「何でもない」


私が言うと、シュンは本題に入った。



「岡田…どう?昨日大丈夫だった?」


シュンは、真面目な顔になった。



「いや…変わった様子はなかったよ。相変わらず部屋に閉じこもってる」


私の言葉に、シュンは何度か頷いた。



「駅…着くよ」


シュンと私は電車を降りた。



「咲ってさ…」


「何…?」


シュンは私を見て、


「背高いな」


と言った。



「何センチ?」


「168…あ、でも最近は169」


私が答えると、


「まだ伸びてんの!?」


シュンが大きな声で叫んだ。



人のコンプレックスを…この人は。


「シュンだってでかいじゃん」


私はシュンを見上げて言った。