あのこになりたい

私は若菜さんに明日どう接すればいいのかわからなくて…


途方にくれた。



ベッドに横たわって保健の授業のことなんかを思い出してた。



私が持ってる知識なんてたかがしれてる。



今現在、若菜さんの身に何が起こっているのか、これから何が起きようとしているのか…


漠然としかわからない。



簡単にどっちがいいかなんて言えない。


その選択を迫られて一人で悩んでいる若菜さんを思うと私は心苦しかった。



「咲…!」


いきなり部屋に飛び込んで来たのは、シュンだった。


「何で…いきなり入って来ないでよ。びっくりするじゃん…」


私はベッドに座りながら言った。



「だって電話で様子おかしいからもしかして本気で妊娠したかと思って…」


シュンは息を切らしながら言った。



「え…」


私はまぬけな顔で座っていた。