あのこになりたい

「え…?妊娠したの?」


シュンは驚いた声をあげたので、


「いや、違う違う。そういう漫画をちょうど読んでて…」


私は慌ててごまかした。



「なんだ…」


シュンはすごく安心した声を出した。



やっぱり男の人はこういう時、焦るし慌てて取り乱したりするもんなのかな。



お互い好きで、子どもができたとしても…


今の状況で産むなんてできないよね。



産むこともできないのに、そういうことをしてるのって無責任…なんだよね…。


「咲…?聞いてる?」


「あ、うん…?何だっけ?」



考え込み過ぎて話聞いてなかった…



シュンと結局何を話したか覚えてない…



明日、若菜さんちゃんと来るかな。


産婦人科…


私も行ったことないから緊張してきた。



どうしよう…