あのこになりたい

「イケメン…て、どれ?」


私は一刻も早くこの場から立ち去りたいという一心で、三井なら笑いも取れそうだし…


三井を探した。



「三井、三井…」


あれ?


あれは…




「シュン…」



なんで…


お兄ちゃんと若菜さんもいる。



「シュン…来て」


シュンの手を掴んで走った。



「何でー?」


シュンはわけがわからないまま走らされている。



ゴール!


はしたけど…


マイクを持った人が立っている。



「1位、白組。借り物は…」


答えられない。



「借り物は…?」


紙を渡した。



「イケメンでしたー!!」


みんなの笑いと拍手で汗がどっとあふれてきた。



「恥ずかしい…」


シュンは顔を手で覆っていた。



「ごめん…」


私は真っ赤な顔で謝った。