「これでホームルームを終わりまーす」


号令と同時にざわめきはじめる教室。

「羽海~!一緒に帰ろう~!」


「あっ、ごめん!なっちゃん。今日、雑草取りなんだ。だから先帰ってて!」


「まじか~、羽海こんな暑い中ごくろうさん」


大人っぽい笑顔で私に手をふるなっちゃんは、どっからどうみても作り笑いだ。


鞄をしょい、重い足をゆっくりと動かせ廊下を歩く。



「はぁ・・なっちゃんと帰りたかったな・・。また新しい話あったのに・・・。」


なっちゃんにまた新しい魔法の話を聞いてほしかったのに、なんで私は栽培委員になってしまったのか・・・。


マイナスな気分で集合場所の裏庭へと足を歩かせる。