やった!成瀬君、魔法のこと好きだなんて思ってもいなかったからゴリラに感謝しなきゃ。


「でね俺が伝えたいのは、そのこともそうだったんだけど落ち着いて聞いてくれる?」


「え?あ、うん」


なんだろう。ドキドキとワクワクな気持ちで私は今、胸がいっぱいだ。



成瀬君は深呼吸をして私を見つめ口を開く。


「俺、人間じゃないんだ。魔法使いなんだ。」


「・・・・・え???」


数秒、息がとまった。瞬きもしていなかったとおもう。


「俺、人間に憧れて今、こうして人間として普通に学生演じてるけど実際は違う。俺は地球上の人物じゃない。地球よりもっと遠い星からやってきた魔法使いなんだ。」



分からない。成瀬君が何を言っているかが。目をまんまるにしている私の顔は正直誰がみてもブサイクだと思うだろう。


でも驚きを隠せない私はそんな顔の表情を変えるほどの余裕さえもなかった。


「びっくりするよね。でも本当なんだ。それで俺は、わがままだと思うけどこれからもずっと人間でいたいんだ。でも1人の力じゃ無理なんだ。だから内田さん、協力してくれないか?」


こんなに驚いてるのに、また胸がドキッとする私は正直いかれてるだろう。


「・・・・はい・・・」


今、私なんていった?返事しちゃったよね・・・。


「ほんと!?ありがとう内田さん!」