*** 僕はあの子に話しかけてはいけない、と思ったけれど話してみたいとも思ってしまった。 あの子は誰のかも分からないお墓を撫でている。 話してみたい。だけど、話しかけてはいけない。 どうしよう、と悩んでいるとあの子は急にこちら側を向いた。 「ねぇ、そこで何をしているの?」 ***