涙が途絶える日まで


『…?』

誰だろう。

すごく小さいのに大人っぽくて

上品な感じ。

目がものすごーくおっきくて

なんだか…

美女?

うちらの学年にこんな美女いたんだ。

なんで気づかなかったんだろう。

ふっとこっちを振り向いて

「初めまして…かな?」

ニコっと可愛らしく微笑む。

その笑顔にこっちまでほこほこする。

『あっうん。ごめん知らないや』

私こんな正直者だった?

「うち、転校してきたんだよ。」

『えっそうなの?』

「うん。始業式の日に…」

始業式…。

『あっ!!思い出したかも。』

始業式の日…

確かあの日は…