涙が途絶える日まで


家に帰ると來弥からメールがきていた。

〈今日呼ばれたけど何かあった?〉

うー。やばい。

まさか先輩が気になったなんていえない。

それに…來弥をみたときのとは別の感情。

すごい一瞬だったのに

私にはスローモーションに見えた。

確かにあの一瞬、

胸が弾むようにキュンって感じた。

この気持ち…なんだろ…。

私はこのとき、この気持ちが何なのか

分かってなかった。

そのせいでここから

私たちの羅針盤は狂い始めた。