涙が途絶える日まで



『わ…雨。』

私の気持ちとは裏腹に

雨はものすごい勢いで降り続ける。

「結構すげぇな。」

『仕方ないね…ぬれるしか…』

「いや。あれ使えばいいじゃん」

は?

いやいや人のだからね。

『だめだよ!それ使うくらいなら濡れる』
「じゃかりよう。一本だけ。」

『…わかった』

なにがわかったよ! 私のばかばかあ

ながされちゃって…

まだまだ餓鬼だ…。

「一緒に入ろう。」

『…ん。』

そっとひらいた傘の中にはいる。

「手もつないどく?笑」

『…ばか。』

「ははっ。ちゃんと別れたらそうゆうことしよっか」

『…。』

そうだよ。

彩部には彼女がいるんだった。

私は今日もこれからゆかりと遊ぶ。

もう7時だ…。 私こんな子だった…?

彩部は

「見つかるとめんどくせぇからここまでな。」

って言って

待ち合わせ場所のすぐ近くまで送ってくれた。

『ありがと…ね』

「おう。待ってろよ?」

『うん。信じてる』

「じゃっ」

傘を私に持たせて走って帰って行った。

風邪ひいちゃうよ。ばか。

私は傘を持ってゆかりのところまで行った。