「・・・・でも・・・」
頭の中にまた聞こえる。
「・・・ルルは・・・食べちゃだめ・・・」
頭の中に聞こえる言葉にルルは視線をさげる。
すると、ユエがルルの顔を覗きこむ。
「・・・ルル、それは違う。」
「・・・違うくない・・・ルルは・・・」
「違う、ルルきちんと食事を食べなさい。」
ルルはユエの脚の上に座らされる。
ルルはユエに頭を撫でられると安心してきた。
「ほら、口をあけて?」
「・・・自分で食べられる・・」
「ダメ、ルルに食べさせるの可愛いから。」
ユエの言葉にルルは顔を赤くする。
そんなルルを見て、ユエはニコニコと笑う。
そんなことをしていると部屋にタオが入ってきた。
「久しぶり~ユエ~お仕事お疲れ~!」
ハイテンションのタオ。
タオが苦手なルルはユエにしがみついた。
「ルル?ジルバを呼ぼうか?」
「・・・ぁ・・・・うん・・・」
ルルはユエから離れたくなかった。
でもユエに言われたら断れない。
少し落ち込むルルを見てユエは微笑む。
「ここにいてもいいよ?」
「・・・・本当に・・・?」
「甘えたいときは甘えて良いって言っただろう?」
「ルル、ここにいる。ユエと離れたくない・・・」
こうしてユエとタオは仕事の話をはじめた。
難しい言葉が飛び交う中でルルは眠たくなっていた。
瞳が重たくてルルは眠りに落ちていた。
カクンと倒れるルルをユエはクスリと笑って、ルルを膝枕した。
そして近くにあるブランケットをかける。
「・・・ルルちゃん隈スゴいけど大丈夫なん?」
「悪夢見て寝付けてなかったらしい」
ユエはルルの頭をなでる。
「・・・それで今日お前が帰ってきたらこれか。ユエ、お前嬉しいんだろ。」
「当たり前だろ、何日も会ってなかったんだ。」
ユエはクスクス笑いながらルルの寝顔を見る。
タオは盛大にため息をついた。
「溺愛だな。」
「誉め言葉か?」
・・・・
・・・
・・
・
ベッドの脇のランプが光る。
ルルはうなされて悪夢から覚めた。
「・・・・っ・・・また・・・・」
涙がボロボロ流れる。
すると、寝ていた場所がユエの部屋だと気がついた。
ルルはユエの部屋を出ようとドアノブに手をかけようとしたら、ドアが開いてシャワー後であろうユエがいた。
「・・・・あ・・・」
ルルは自分が泣いていたことを思い出して隠そうとしたが、ユエに優しく顔を包み込まれていた。
「・・・また怖い夢?」
濡れた髪のユエはいつもより色気がありルルは顔を赤くしながら頷いた。
「どこ行くの?」
「・・・じ、自分の部屋・・・」
「なんで?寝れないのに?」
「・・・ユエ・・・お仕事で疲れてるのに、ルルが夜中起こしたら悪いから・・・」
少しまだ震えるルルをユエは抱き上げる。
「きゃ・・・ユエ・・・!?」
「ダメ、自分の部屋になんて行かせない。」
ユエはルルをベッドに寝かせる。
「ルルは一人で寝たいの?」
ルル首を横にふる。
すると、ユエは妖艶にクスリと満足そうに笑うとベッドに入りこむ。
「おやすみ、」
ユエはルルのオデコにキスをすると、ルルを抱き締めてブラウンの瞳を閉じた。


