しばらくユエはルルのために医者を何人も呼んだ。
ルルの脚の感覚を戻すために。
「ルル、脚はどうかな?」
毎晩ユエはルルに脚の様子を聞く。
「今日はね、立てたよ。」
名医を呼んでいたので、ルルの脚は数ヶ月で立てるようになっていた。
「本当に?ルルすごいね。」
「お医者さんがすごいんだよ。ルルはすごくないの。」
「そんなことない。ルルは偉いよ、頑張っていて」
ユエはルルの頭を撫でる。
「明日は仕事がないから、立てるの見せてくれる?」
「え!ユエお休みなの?」
鮮やかな紅い瞳を見開くルル。
「そうだよ」
「嬉しい・・・!」
ルルは満面の笑顔になる。
「ルルが嬉しいと嬉しいよ」
最近ずっとユエとルルは同じベッドで寝ていた。
ユエはベッドに入る。
「えへへ、明日はずっとユエと居られるんだ」
ユエはルルの顔を掬い上げる。
「可愛い顔はちゃんと見せてよ」
クスっと笑うユエに、ルルは恥ずかしくなる。
「か、可愛いなんて・・・」
ルルはユエから逃れようとする。
ユエはそれを許さない。
「だから、違う方向いちゃダメだって」
「恥ずかしくいよ・・・」
「恥ずかしがらなくてもいいのに」
ユエはルルを抱き締める。
「そろそろ寝よう」
「うん、おやすみなさい」
ユエは手を伸ばしてランプを消した。