血が吸えない吸血鬼。




ズルズルと引きずられていく。



ユエ・・・助けて・・・・。



「離してっ・・・」



「早く吸血し合おうよ」



ルルの話はまったく聞いていない。



怖い。こんなところ来たくなかった・・・。



ドン、と男性が誰かにぶつかった。



ぶつかった人は会いたかったユエだった。



ユエ・・・・! 



「失礼。」



ユエはルルだと気づかずに離れていく。



「ユエっ・・・!」



ルルは必死に掴まれていない腕でユエの腕に抱きつく。



「・・・ルル?」



ユエはルルの顔を覗きこむ。



「ユエ、ユエ・・・怖かった・・・・」



ユエは震えるルルを抱き寄せる。



「失礼、この女性は連れなんだ。」



ユエが優雅に微笑みながら男性に言う。



「あ、ああ、ユエさんの連れだったのですか!失礼しました!」



男性はルルの手を離してそそくさといなくなる。



震えるルルは必死にユエにしがみつく。



そんなルルの頭を撫でる。



「もう大丈夫だから、落ち着いて。」



「・・・ぅ、ん・・・」



ルルは深呼吸をする。



ユエの爽やかな香りが落ち着く。