血が吸えない吸血鬼。



ジルバはにこりと笑う。


「・・・ユエは?」



ルルは気になったから聞いてみた。



「朝早くに出ていかれましたよ」



「・・・そっか」



シュンと見るからに落ち込むルル。



「お着替えなさってお食事をしましょう」



「うん」



ルルは素直に頷いてジルバの後を歩く。



シンプルな淡いブルーのドレスを着て一人で食事をとる。



消化の良いものが、ズラリと並ぶテーブル。



「ジルバ、今日は量が多い気がする・・・」



「ユエ様から量を増やすように言われました」



「・・・」



ルルはテーブルの上の料理を見た。



どう考えてもルルには食べきれない量だ。



「・・・ご馳走さまでした」



ルルは遠慮気味に言う。



「この後は何をなさいますか?」



「本を読みたい」



「わかりました。ルル様のお部屋にお持ちします」



にこりと笑ってジルバは出ていく。



ルルは部屋に戻る廊下を歩いていた。



「やあ?」



ルルは声の主を見て、ビクリと震えた。



タオが歩いてきていた。



「あー、怖がらないでよ。何もしないからさ」



ルルには無理な話だ。



ルルは声も出さずに廊下の端に避ける。



「ユエは?いないの?」



タオが言うとルルは頷く。



タオはため息をついた。



「はー。あ、じゃあ、これ、ユエに渡しておいてくれる?」



何か大きな封筒に入ったものを渡された。



「よろしく」



タオはそれだけ言うと歩いて言ってしまう。



これ、なんだろう・・・。



結構な分厚さがある封筒をルルは不思議に思う。