ガタガタと風で窓ガラスが揺れる。




雷の音。




嵐のような天気にルルはひとり部屋で丸くなっていた。




とっくにみんなが寝静まる夜中。




ルルはまだ眠れないでいた。




ピカッと外が光るたびにビクビクと震えていた。




「・・・」




怖い。




一人でこの部屋に居ることが怖かった。




ルルはランプに火をつけて廊下に出た。




「・・・・」




広くて長く暗い廊下。




ルルは半泣きで廊下を歩く。




「・・・」




ユエの部屋の扉を静かに開ける。




ランプの光りに照らされる薄暗い部屋の中。




ユエは今日帰ってこない。




ルルはユエの香りのするベッドに潜り込んだ。




こうすれば眠れるかもしれない・・・。