血が吸えない吸血鬼。




少ししてジルバがルルに暖かいミルクを出す。




「・・・」




涙でグシャグシャの顔をルルは拭う。




少しだけミルクを飲む。




「・・・」




「ルル、そんなに一緒に食事が嫌?」




「・・・ちが・・・ぅ・・・」




お腹が痛む。




お腹の痛さがだんだん増す。




「・・・ルルは・・・ユエと居たくないなんて・・・・思わない・・・っゴホゴホ・・・!!」




何かがお腹から上がってきて咳をすると、口に当てていた手のひらにビチャリと何かがついた。




「・・・・血・・・?」




紅い液体。




口から溢れたのは血だった。




ゴホゴホと咳をするだけ血が出てくる。




ポタポタとルルの手に収まらなかった血がこぼれ落ちた。




「え・・・え?・・・何・・・・血・・・血・・・?」




ルルはパニックになる。




「や・・・血・・・血・・・」




「ルル!!?」




「ルル様!!?」




崩れ落ちそうなルルをユエが抱きしめた。




ゴホゴホと止まらない咳に痛いお腹。




またルルは涙が溢れた。




「・・・お腹痛い・・・痛い・・・」




ルルは血だらけになっていた。




「・・・怖い・・・・怖い・・・」




ガタガタ震えるルル。




「ルル、大丈夫だから・・・大丈夫だから・・・落ち着いて」




ユエがルルの頭を優しく撫でる。




そこで初めてルルはユエが抱きしめていてくれたことに気づいた。




「・・・ユエ・・・ユエ・・・」