顔色の悪いルルは少しユエに怯える。
・・・・本当に捨てられちゃうかもしれない・・・でも・・・・。
ギュッと瞳を一瞬閉じた。
「・・・ユエ・・・あの・・・」
ルルが謝ろうとするとユエは何も言わずにルルを抱き上げる。
「きゃっ!?・・・ユ、ユエ・・・?」
コツコツとユエが歩く音だけが廊下に響く。
「・・・」
・・・やっぱり・・・もう許してくれないのかな・・・。
どうしよう・・・。
ユエに口を聞いてもらえなくて怖くなるユエはフルフルと震えていた。
ユエはルルをルルの部屋まで運ぶとベッドに降ろした。
「ルル!何で体を良くしようとしない!?そんな姿で、何を考えてるんだ!!」
ユエがルルに向かって怒鳴る。
「ユエ様!?」
廊下からユエの怒鳴り声を聞いて、ジルバが部屋に入ってきた。
「・・・・ごめん・・・なさい・・・」
震えるルルはユエに謝る。
ユエはため息をつくと部屋を出ていこうとする。
「ルルを頼んだ。」
ユエはジルバにそう言う。
ジルバは頭を下げる。
「・・・ユ、ユエ・・・待って話したいことが・・・・」
すると、ユエが立ち止まってこちらを向いた。
ビク・・・。
ユエの瞳のブラウンが冷たい。
突き放された気がした。
「・・・やっぱり、何でもない・・・・」


