血が吸えない吸血鬼。




・・・・
・・・
・・





あれから屋敷にユエはいなかった。




フィリもいなくなっていた。




「・・・いらない・・・」




「・・・ルル様、何かお召しあがりにならないとお体が良くなりません」




「・・・」




ルルはあの日からほとんど食べていなかった。




「・・・ユエは、いつ帰ってくるの・・・?」




ルルは謝りたかった。




あのあとジルバから聞いた話。




仕事で帰ってきてルルが居なくなっていて血相を変えて屋敷を飛び出したユエ。




どうでもよかったら・・・そんなことしない・・・。




助けてもらったのにユエを疑った。




・・・・。




どうなっても謝りたい。




・・・
・・





それから数日後。




ユエが帰ってきたと聞いて、ルルはフラフラとユエのいる書斎に歩いていた。




コンコンとノックをして書斎に入る。




「ユエ・・・」




「・・・ルル!!?」




ユエは今にも倒れそうなルルに驚いて立ち上がる。