血が吸えない吸血鬼。




「ルル、大丈夫・・・」




ユエは柔らかく笑った。




ユエが"大丈夫"と言ったから大丈夫なのだと安心したルル。




しかし、それは違っていたことにルルは数日後に気がつくことになる。




・・・
・・





フィリはあれから屋敷にずっといる。




かれこれ一週間くらいたつ。




ユエにべったりでルルは不満だった。




「ユエ、」




部屋を尋ねてもユエはフィリといる。




「ん?おいで」




そう言われてもフィリが隣にいる。




甘えられない。




「・・・やっぱりいい・・・」




ルルは走って部屋にかえる。




フィリが来てからユエはルルを見てくれない・・・・。




部屋の中でルルは思った。




大丈夫って言ったのに・・・。




ルルは孤立した気分になっていく。