血が吸えない吸血鬼。




「・・・それに・・・ルルがいると俺は嬉しいんだ」




「・・・ぇ・・・」




「このブレスレット、ルルが作ったんだろう?」




「ぁ・・・それ・・・・」




瞳を覆われながらルルは慌てた。




クスクスとユエが笑う。




「・・・いつもありがとう・・・って思って作ったんだけど・・・ユエに・・・」




"ユエには似合わない。"




ユエにはこんな質素なもの・・・。




そう言おうと躊躇していると、瞳を覆う手が離れた。




「ルル、ありがとう。すごく嬉しいよ。」




胸がくすぐったくなるような笑顔をユエがしていた。




「・・・」




顔が熱くなる。




「・・・わ」




ユエはよっぽど嬉しかったのかルルを抱き上げた。




「・・・ユエ!!重いから・・・!」




そう言ってもおろしてくれなかった。




・・・
・・





「・・・ユエ、あの・・・」




タオが訪問しているのにユエはルルを膝に乗せていた。




「・・?・・・ルルどうしたの?」




「・・・え・・・だって・・・」




タオが苦手なルルはちらっとタオを見た。




「・・・タオか?いない存在と思えばいい」




「・・・・ははは」




タオが渇いた声で笑い出した。




タオは謝罪にきていたのにそうゆう雰囲気ではなかった。