「・・・ルルのせいで・・・ユエが辛いのやだ・・・だから、きちんと血飲んで・・・」
「・・・ルルのせいで辛くなるなんてないよ?」
「・・・嘘。・・・普通は血飲まないと死んじゃうんでしょ?・・・もう怖がらないから・・・」
ルルの表情が暗くなる。
「・・・ルル、ユエの邪魔になるなら奴隷のほうがいい。」
「・・・・」
ユエがルルの首筋に唇を近づけた。
「!!!?」
ルルの身体が強張る。
「・・・俺より奴隷に戻ってこうやって吸血されるほうがいい?」
いつもと違う。
冷たい声。
ユエが怒っていた。
そんなユエにルルは怖くなっていた。
「・・・ユ・・・エ・・・。」
ペロッと舌が首筋に這う。
「!!・・・・・ぅ」
「こうして牙たてて血を吸われたい?」
ルルの身体が震えていた。
「・・・ごめ・・・んなさい・・・・・ユエ・・・ごめんなさい・・・」
ルルは謝るしかなかった。
首筋からユエの唇が離れるなりルルは後ずさりした。
「・・・さっき怖がらないって言っていたのに、やっぱり怖いんだね」
自分の片方の指で片方の手の甲を強く爪で押し付けていたら血が出てきた。
「・・・ユエ・・・血が・・・」
今気がついたようにユエが血を嘗める。


