何だかくすぐったい気分だ。
「お腹は痛む?」
「大丈夫・・・」
「薬が効いているようだね」
ユエは終始笑顔だった。
その後消化にいい食べ物をジルバが持ってきた。
「ジルバ・・・!」
「ルル様、ジルバがお守り出来ず申し訳ございません・・・」
「・・・え?・・・ジルバ悪くないよ。謝らないで。」
あの時ジルバは眠らされていたのだ。
ジルバの持ってきた食事を少し食べると、お腹がチクリと痛む。
「・・・・っ」
「ルル?痛むのかい?」
「・・・少しだけ」
すると、ユエはルルの着ているナイトドレスの前のボタンを外していく。
「・・・ユ、ユエ!?何するの・・・」
ルルの顔が見る見る紅く染まる。
ルルの痛々しい傷口を見つけるとユエが手をかざした。
すると傷口が治っていく。
ユエが手をどかすとルルはナイトドレスを両手でかき集めた。
「・・・」
羞恥心からか顔は紅く瞳が潤んでいた。
「元気になったね。傷口を治しただけだから」
ルルが思い出したようにお腹を触る。
「・・・ない。痛くない。」
ルルは自分のお腹を見た。
そこには刺された跡すら残っていなかった。