むせ返る血の香り。
ユエはルルを抱き寄せた。
「ルル!!!ルル!!!ルル!!!」
「・・・・」
青白い肌。
ユエが呼んでもルルは動かない。
「・・・ルル・・・お願いだから・・・瞳を開けてくれ・・・」
ぎゅうっと抱きしめると、ピクッとルルが動いた。
「・・・ルル!!!!??」
うっすらと瞳が開く。
「・・・ュ・・・ェ・・・?」
消えそうな声。
「・・・ルル・・・!!!生きていたんだね・・・!!!よかった・・・・」
「・・・ユ・・・・エ・・・、ご・・・め・・なさい・・・」
「え?」
「・・・め・・・わく・・・かける・・・ル・・・ル・・・邪・・・魔・・・」
途切れ途切れに話すルル。
「ルルは邪魔じゃない!」
すると、ルルが微笑む。
ユエの服を弱く掴んでいたルルの手がパタッと離れて床に垂れ下がる。
「・・・ルル?・・・ルル・・・?」
ユサユサとルルを揺らしてもどこにも力が入っていない。
「ルル!!!!!????」
ユエの叫び声が響いた。
・・・・・・・・・・・・
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・・・・・・・・・
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