血が吸えない吸血鬼。




ルルが扉のところを見るといたのは、タオと女の人だった。




女の人は前にユエと互いに吸血していた女だった。




二人とも、怒っているようだった。




「・・・ぇ・・・?」




状況がわからないルル。




すると、コツコツと優雅に歩いてくる女の人。




バシッと渇いた音が響いた。




「・・・痛い・・・」




ルルのピンクの頬が赤くなる。




「あなた、いい加減にしなさい。ユエを殺す気!!?」




・・・ユエを・・・殺す・・・?




痛む頬を押さえるルル。




「・・・そんな・・・ユエ・・」




「吸血鬼が血を飲まないなんて自殺行為なのよ!!!?」




「・・・え・・・」




「本当に何も知らないんだな・・・。」




タオが言う。




「ユエは誰から吸血を誘われても断りつづけた。そしたら起きているのも辛くなっているじゃない!!!」




「・・・ユエ・・・ただの寝不足って・・・」




「はぁ・・・。正直に言うけど、ユエはこのままいくと死ぬ。」




ルルの胸にドクドクと嫌な緊張が走る。




「あなた、ユエの邪魔なの。」




邪魔・・・。