「っ・・・!!!タオ!!!」
ユエが怒って入ってきた。
「帰りが随分早かったね。もう少しで味見出来たのに。」
タオがルルを話してユエと向かいあうようにして立った。
タオがどいたベッドの上に震えるルルがいたことが分かるとユエはさらにタオを睨んだ。
「ユエ、何なんだよ。そんなに怒るなって、ただ悪戯だよ」
ルルは震えながらベッドから落ちるようにおりて部屋の角に丸まった。
「・・・・ルルを泣かせたな。」
「それはあいつが勝手に泣いただけだ」
ユエはタオを無視してルルに近づく。
足跡に気づいたのかルルが怯えきった顔でユエを見た。
「・・・・ぁ・・・・ぁ・・・・」
言葉がでないルルは首を横に振る。
「・・・ルル・・・」
ユエは切ない声でルルを呼んだ。
ボロボロと紅い瞳から涙が落ちる。
「・・・ぃ・・・・ゃ・・・・」
やっと出た言葉はまたユエを拒絶した。
タオは、ユエとルルの様子を見た。
ユエのやつ・・・・まさか・・・出来損ないに拒絶されて・・・。
「・・・・・・・」
「・・・・ルル、もう誰の血も吸わない。だから、そんなに拒絶しないでおくれ・・・」
ユエがルルの涙を拭う。
「・・・!・・・や・・・!・・・・怖い怖い怖い・・・・血飲むの・・・・やだ・・・」
ユエはルルを抱きしめた。
「!!!???・・・・ユエ、ユエ・・・やだ・・・ユエ・・・怖い・・・怖いの・・・」


