「わかった!」
それから夕ご飯を食べてお風呂に入ってフワッとした首の開いた白いワンピースをルルは着ていた。
「それでは、おやすみなさいませ。」
ジルバがお辞儀をして出ていく。
「おやすみなさいー」
パタンと扉が閉まる。
するとルルは今日文字を書いた紙を引き出しから取り出した。
その紙を持ってこっそりと廊下に出た。
「・・・・」
夜の薄暗い廊下は不気味だった。
朝の廊下とはまるで様子が違う。
「・・・ユエ・・・」
少し怖く思いながらも、ルルはユエの部屋に向かっていた。
ユエの部屋の近くの曲がり角まできてルルは足を止めた。
声がしたのだ。
「ユエの久しぶり。早く飲みたいわ。最近呼んでくれなかったから・・・」
艶やかな女の人の声だった。
ユエのクスクスと笑い声もした。
「そうかな?」
「ごまかしてもダメよ?」
「・・・っ部屋に入るまで我慢出来ないのかな?」
「あら?ユエも飲みたいんじゃないの?血を。」
・・・・"血"?
会話を聞いたルルは身震いした。
ユエも血を飲むの・・・・?
嘘・・・?
ルルの中で血を吸われることは1番の恐怖だった。
恐る恐る角から覗いた。


