大分ルルが暮らしに慣れてきていた。




「ユエ、ユエ、」




「ルル?どうしたんだい?」




ユエの周りをクルクルと回るルル。




「ジルバがね、ルルにくれたの」




ジルバはルルに優しかった。




ルルは腕についているブレスレットを見せた。




「よかったね、ルル。」




「うん!」




猫のようにユエの周りにいるルル。




「ユエ、何読んでるの?」




難しい字がたくさんかかれた本を指さした。




ルルは少しずつジルバから字や知識を教えてもらっていた。




「本を読むのは面白いんだよ」




「へー」




大きな瞳でルルは本を見つめた。




「ルル様、」




「ジルバ!」




「そろそろお勉強のお時間です」




「はーい」




ユエはニッコリと笑う。




「ルル、頑張って」




ルルはひらひらと手を振った。




それからルルはジルバと一緒に字の勉強をした。




紙に小さくかかれた文字。




「"ルル"って書けたー!ジルバ、ジルバ。ユエに見せてきたい!」




するとにこやかにジルバが笑う。




「ルル様、お上手です。ユエ様はきっとお仕事をされています。明日お見せになったほうがよろしいかと。」