『とれた?』


『うん大丈夫だよ』


少し赤らめたほっぺを
隠すように手で隠しながら


『上田君…ありがとう』


そう微笑んでくる

ほら…
やっぱり直視できねぇ

目線を逸らし

ん、

と返事をして隣に居る奴に
話しかける


『茉莉奈ぁほんと抜けてる』


『だって眠いんだもん』


話してるけど耳は完全に
相澤に傾いてる


はぁ…

いつも居るメンバーだって
のにろくに話しかけれず
目も見れずに?

俺だっせぇな~…


ガヤガヤとする教室から
段々と人が居なくなり
みんなが家へやら
部活へやら去って行く