机の下に
しゃがみ込んでる私は
先輩の足元しか見えてない

早くどっかに行って

と願うけど


『見つけた』


なんていつもの優しい言葉
と優しい顔でしゃがみ込んで
見つめられるから
私はたまらず泣き出してしまった



『なんで泣く?』


『だっ…先輩…いつもと…ちがっ…くて』


いつもの先輩と違うくて
いきなり抱きしめられ
大好きだと言われて
私は恥ずかしさと
テンパってしまって
とにかく逃げたかった


『ごめん…だけど本当の俺見て欲しかった、周りに見せてる偽りぢゃなくて』


申し訳なさそうに
私を見つめる先輩の目

本当なのかも分からなくて
不安だった
それに信じれなかった事


『俺ね?さゆりの笑顔に惹かれた、可愛い子だなって』


『…ほんと…ですかっ…?』


『うん、でも偽ってる俺のが良いのかなて思ったけどそれじゃあ嫌だった』


ゆっくりゆっくり
話してくれる先輩

これは事実なんだって
夢じゃないんだって
この目の前の先輩が
本当の坂月先輩なんだって

先輩の話し言葉と共に
実感した


胸がスッと軽くなって
熱くなって満たされみたいに
あったかくなった


『先輩…私…優しい先輩が好きです、俺様の先輩も…男らしくて大好きです』


『…っ!…良かった』


一瞬赤くなった先輩を
私は見逃さなかった

良かった…
笑顔はいつもの先輩だ


優しい先輩も魅力的だけど
俺様な先輩も魅力的で

どっちの先輩も
私を見てくれている

それだけど
もう十分だよ…



『さゆり?大好き』


またギュッと
私を抱きしめてくれた、




『私も大好きです』




~sweet-sour relation~