夢の跡~はかなく消えて~

秘密……

人には隠して起きたい
真実がある……

知られたくない
事実がある……

対等な立場に置かれて居るなら
通用するかもしれないし お互い様と
言葉をのみ込み
自分の胸にしまうことも出来るのかもしれない……。


だが、
どちらか片方が
我慢を強いられ居たなら……?
自分らしさを失い
疑問をもち始めたなら
話は違うのだろう。


秘密にしたい

そう思う心理は
誰の為なのか
秘密にして
誰が得なのか
誰が喜ぶのか……


そう、

『誰が喜ぶか、得か?』


ここが
秘密の定義なのかもしれない。


真紀が喜ぶ得をする秘密なら…… 真紀の為

裕二が喜ぶ得をする秘密なら……

間違っても真紀の為ではない。


『お前が傷つくと思って……、お前が心配すると思って……、お前が勘違いすると思って、お前が……お前が……お前が』

相手の為にと言葉を並べるが
どれも 相手のことなど考えた言葉ではない。

『秘密にしたのは
お前のせい 』

遠回しに擦り付けられて居る……。


夜空に漂う
ウロコ雲の隙間から
半月が見え隠れする
もれる月の光が美しくも思う……


(きっと同じことなのかも知れない……。
認識するには
難しい……
その姿が、見えた時が
始まりなのかもと。 )


今まで
同じ様に見ていた美しさ冴えも、
偽りの姿に想えるだろう。
時がたてば
形も変える……

見てみぬふりも、
限界は訪れる。


真紀の限界は
今なのか……

まだ 先なのか……。

真紀にも分からないであろう。